いろいろ読書。

読んだ本の感想を書いていきます。更新ペースはゆっくりかも…マイペースに頑張ります!

山月記を読んで-No.2

こんにちは。

 

今日は中島敦さんの山月記を読んだので、その感想を書きます。

 

国語の教科書に載っていた記憶はあるのですが、その時はきちんと内容について考えていなかったので改めて読んでみました。

 

まず、李徴の印象について。

 

私は李徴が好きです。

 

1つのことにここまで没頭出来ること自体が1つの才能だと思うからです。

 

李徴は後悔ばかりしているけれど、それも1つのことを極めた人しか感じることのできない感情です。だからこそ、そこまで行けた李徴を羨ましく思ってしまいました。

 

ただ、李徴の場合は自分の中にいる猛獣を飼い太らせてしまったがために夢を叶えることができなくなってしまったんですよね...

 

 

 

次に山月記の内容について

 

「人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるものが、各人の性情だという。」

 

この言葉がとても印象に残っています。

 

誰でもという言葉から分かるように全ての人が持っているものであり、当然私の中にも猛獣がいるようです。

 

でも李徴と違うのは、今李徴から教えてもらえたという事です。

 

だから考えてみました。

 

李徴はなぜ猛獣を飼い太らせてしまったのか、どうしたら自分はそうならないように出来るのか。

 

李徴は恐怖に負けてしまったのだと思います。才能が足りないと思い知らされるのが怖くて、傷つきながらも努力するという事が出来なかったのではないかと。

 

つまり、傷つく勇気が無かった。

 

私も無いです。少なくとも山月記を読み終えたばかりの今は。

 

でも、傷つく勇気がないと何も出来ずに終わってしまうということを学べました。

 

だから、まずは傷つくことに慣れていこうと思います。小さな行動をたくさん起こして、小さな傷をたくさん負って。

 

そのうち、大きな傷を負うと分かっていても躊躇わずに進めるような人になりたい。

 

今はまだこのくらいの考察しか出来ていないですが、これから何回も読んでもっと多くのことを李徴から学びたい。

 

そう思える作品でした。